3月のライオン 前編
この映画は、羽海野チカ先生のマンガ「3月のライオン」が原作になっています。
監督は、「るろうに剣心」シリーズ、「秘密 THE TOP SECRET」、「ミュージアム」を
手がけた大友啓史監督。
主演は神木隆之介さんです。
あらすじは、
春のある日、東京の将棋会館で、17歳のプロ棋士・桐山零(神木隆之介)は、義理の父で
師匠の幸田柾近(豊川悦司)との対局に勝利する。
9歳の時に交通事故で両親と妹を失った零を内弟子として引き取ったのが、父の
友人の幸田だった。
零は幸田家を出て、下町のアパートで一人暮らしを始めていた。
1年遅れで再編入した高校では、会話を交わすのは担任の林田先生(高橋一生)だけだ。
中学生でプロ棋士としてデビューした零は、史上5人目の天才ともてはやされているが、
家も家族も友達もなかった。
ある時、具合が悪くなって道に倒れていた見ず知らずの零を、近隣の町に住む
川本あかり(倉科カナ)が自宅へ連れて帰り介抱してくれる。
その日から、長女のあかり、次女のひなた(清原果耶)、末っ子のモモ(新津ちせ)の3姉妹、
すぐ側で和菓子屋〈三日月堂〉を営む祖父の相米二(前田吟)と零との温かな
交流が始まる。
冬を迎えたある夜、零の部屋の前で義姉の香子(有村架純)が待っていた。
妻のいるプロ棋士の後藤正宗(伊藤英明)と微妙な関係を続けている香子は、
かつて弟の歩と共にプロ棋士を目指していた。
二人が零に勝てなくなった時、幸田は自分の子供たちにプロへの道を諦めさせる。
荒れる香子を見て零は家を出たのだが、香子も父親を避けて家をあけるようになっていた。
新年を川本家で迎える零。
楽しいお正月は、皆で初もうでに出かけた神社で、後藤と香子に出くわしたことで一変する。
零は香子から、もし自分が獅子王戦トーナメントで後藤に勝ったら、家に戻るという
約束を強引に取り付ける。
獅子王戦─それは、将棋界の最高峰を決めるビッグタイトルの一つ。
タイトル保持者の宗谷冬司(加瀬亮)と闘う挑戦者をトーナメントで決めるのだ。
零が後藤に当たるには、島田開(佐々木蔵之介)を倒さなければならない。
さらに幼い頃からのライバル、二海堂晴信(染谷将太)が「新人王になる」と宣戦布告した、
新人戦トーナメントも待ち受けていた──。
というかんじです。
登場人物は、
桐山 零 / 神木 隆之介
9歳の時、両親と妹を交通事故で亡くし、父親の友人である将棋のプロ棋士の幸田柾近に
内弟子として引き取られる。
父親はプロ棋士を目指していたこともあり、父から将棋を教わっていた。
幸田家では、将棋で強くなるしか生きるすべはないと懸命に勉強を重ね、やがて
史上5人目の中学生のプロ棋士となり、周囲から期待される。
1年遅れで高校に入学するが、極度の人見知りのために友達はいない。
幸田家の親子関係にひびが入ったのは自分のせいだと思い、家を出て一人暮らしを始める。
将棋のランクはC級1組五段。
川本 あかり / 倉科 カナ
川本家3姉妹の長女。
父が家族を捨て、母が病気で亡くなり、妹たちの母親代わりとなる。
昼は祖父の和菓子屋で働き、週何日かの夜は、おばが経営するバーに勤める。
気立てが優しく面倒見がよく、零を気にして何かと声をかける。
川本 ひなた / 清原 果那
川本家3姉妹の次女。
思いやりと正義感に溢れ、姉を手伝い妹の面倒もよく見る頑張り屋の中学生。
将来の夢は祖父の和菓子屋を継ぐこと。
大好きな母を亡くしたことで、まだ心に傷が残っているが、周囲に心配をかけまいと
健気に振る舞う。
川本 モモ / 新津 ちせ
川本家3姉妹の末っ子。
保育園に通う天真爛漫で、発想がユニークな4歳児。
零のことが大好きですぐになつく。
二階堂 晴信 / 染谷 将太
C級2組四段のプロ棋士。
幼い頃から零と子供将棋大会で闘い、零のことを勝手にライバルかつ“心友”と決めている。
実は難病を抱えているのだが、人一倍明るく前向きで、将棋への情熱は誰にも負けない。
兄弟子の島田を慕っている。
幸田 香子 / 有村 架純
幸田家の長女。プライドが高く気性が激しい。
プロ棋士を目指していたが、父から零に勝てないなら無理だと諦めさせられ、
父と零に愛憎半ばの感情を抱いている。
父の弟弟子であるプロ棋士の後藤を好きになり、微妙な関係を続けている。
島田 開 / 佐々木 蔵之介
努力と鍛錬を絵に描いたようなA級八段のプロ棋士。
故郷の山形県のファンを大切にしている。
未だタイトルが取れず、勝負のプレッシャーからくる胃痛に悩む。
一人暮らしの自宅で研究会を開き、零も自ら頼んでそのメンバーとなる。
宗谷 冬司 / 加瀬 亮
史上4人目の中学生プロとなり、最年少で名人に就位し、史上初の7タイトル制覇を
成し遂げた天才棋士。
超然とした、たたずまいで、どんな重要な対局でも表情一つ動かさない。
実は一部の人しか知らない、驚くべき秘密を抱えている。
後藤 政宗 / 伊藤 英明
恐ろしい眼力と存在感で周囲を威圧する、九段A級のプロ棋士。
将棋も重厚さが持ち味だが、ガチンコ対決も厭わない強靭なハートの持ち主。
入院中の妻を足繁く見舞いに行き大切にしているが、香子ともつかず離れずの
関係を続けている。
林田 高志 / 高橋 一生
駒橋高校の零の担任教師。
先生らしくない軽いキャラにみえて、1年遅れで編入し、学校に馴染めず友達もいない
零を気にかけ、本音トークで相談にのってやる。
将棋ファンで、タイトル戦の中継は職員室のパソコンでチェックしている。
川本 相米二 / 前田 吟
川本家3姉妹の祖父。
すぐ近くに暮らす孫たちを支えている。地元で人気の和菓子屋「三日月堂」の主。
亡き娘が考えた「三日月焼」が看板商品で、最近では口コミで遠方からの客も増えてきた。
江戸っ子口調の職人で昔気質の人情家。
幸田 柾近 / 豊川 悦司
B級2組八段の将棋のプロ棋士。
亡くなった友人の息子である零を引き取り、内弟子として育てる。
温厚な性格だが将棋には厳しく、零に勝てなくなった二人の子供たちにプロ棋士の道を
諦めさせる。
そのせいで親子関係にひびが入る。
見所は、原作でもそうですが、なんといっても主人公の零を中心につながっている
人間ドラマではないでしょうか。
いろいろな登場人物が出てくるので原作を読んでいない方は最初はちょっと大変かも
しれませんが、ちゃんとわかると面白いと思います。
それと、映画の撮影場所にかなりこだわったという話もあります。
まず零が暮らす佃界隈と、将棋会館の千駄ヶ谷、そして川本家というのが三つの撮影の
ベースで、零が酔いつぶれて寝ているところは、月島にあるもんじゃストリートの
入り口あたり。
川本家に繋がる赤い橋は、実際に現地で撮っているらしいです。
零の住むアパートの部屋は、一軒一軒足で探し交渉の末ベストと思われる部屋を
ロケ地として使うことができたそうです。
それと川本三姉妹の三女優には、セット撮影はせずに撮影前にロケ地に一泊してもらい、
実際にそこに住んでいるという感覚をつかんでもらったみたいです。
そして東京でロケを行うあたり、監督にはもう一つの狙いがあったそうで、それは
「オリンピックになると東京の下町、隅田川沿いはがらりと変わってしまう。
今回スタッフに言ったのは、『変わっていってしまう東京の下町を映像に残そう』
ということ」らしいです。
しっかりとした信念を持って撮影しているんですね!
この映画の原作は、羽海野チカ先生の「3月のライオン」です。
羽海野チカ先生とは...
東京都出身。グッズデザイナー、イラストレーターなどを経て、2000年に「ハチミツと
クローバー」(集英社刊)で漫画家デビューを飾る。
2003年、同作で講談社漫画賞少女部門賞を受賞。2005年にアニメ化、2006年に
映画化されて、大ヒットを記録する。
2007年7月から「ヤングアニマル」(白泉社)にて「3月のライオン」の連載を開始。
同作は、2011年に第4回マンガ大賞、第35回講談社漫画賞一般部門、2014年に
手塚治虫文化賞マンガ大賞に輝く。
前作は「ハチミツとクローバー」というマンガでアニメ化、映画化、ドラマ化もした
人気作品です。
私もハチクロを読んで羽海野先生を知ってファンになり、それがきっかけで
3月のライオンも知りました。
興味がある方はハチクロもぜひ読んでみてください。
ハチクロ、3月のライオンも絵はかわいらしい雰囲気の絵柄です。
話の内容は、ハチクロは美大生たちの青春を描いたものだったのですが、3月のライオンは
ハチクロとはだいぶ違うテーマです。
なので自然とシリアスなシーンは前作より増えていると思います。
原作の方はおもわず笑ってしまうシーンもけっこうあるのですが、映画の方は原作より
シリアスなシーンが多めな気がします。
それと、3月のライオンの原作にはあかりお姉さんのおいしそうなご飯の絵がたくさん
出てくるのですが、それは映画にも反映されています。
登場キャラクターの中にはモデルがいるキャラクターもいるようで、まず零のモデルは
棋士の羽生善治さん、二階堂のモデルは故・村山聖さん、宗谷名人のモデルは
谷川浩司さんという噂です。(非公式あり)
将棋映画ということで将棋がわからないとわからないんじゃないかと思われる方もいるかも
しれませんが、3月のライオンは将棋がわからなくても原作、映画ともに楽しめます。
興味がある方はおもしろいのでぜひ見に行ってみてくださいね!
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